損傷状況:
お写真ではわかり難いですが、ルーフの矢印部分に傷とへこみができてしまっています。ガラスにあたり割れなかったのが、不幸中の幸いです。今回のような飛来物の衝突によるボディの損傷は、車両保険(一般条件又は車対車+Aのエコノミー保険、限定補償のいずれか)に加入している場合、車両保険を適用して修理をしても等級が下がらず、翌年度も今年度と同一の等級になります。すなわち保険を適用しても、翌年度保険料が上がらずに修理する事ができます。
オプションで後付けした、トランクスポイラー(リヤスポイラー)にも同様の傷が付いてしまっています。
修理内容:
ルーフのへこみを裏面からしっかりと叩き出して直していく為、ルーフライニングを取り外していきます。
トランクスポイラー(リヤスポイラー)も修理にあたり車両から取り外していきます。
叩き出しによる板金を丁寧に行い、限界までへこんでしまった鉄板を元の状態に復元させていきます。
板金を終えた鉄板表面を脱脂後、パテを塗布し加熱乾燥を行ないます。完全硬化後、研ぎ作業を行ない、さらに面を成形していきます。
トランクスポイラー(リヤスポイラー)も傷の部分を平滑に研磨後、パテを塗布し成形していきます。
パテの研ぎ作業後、塗料の密着性、防錆性、シール性に優れた2液混合型のサフェーサーを塗布し、その後十分な加熱を行ない、完全乾燥させます。
トランクスポイラー(リヤスポイラー)もサフェーサーを塗布し加熱乾燥後、水研ぎにて慎重にサフェーサーの研いでいきます。
ペインターの着衣からほこりが出ないよう、防塵服を着用し、ゴミやほこりを完全に遮断するクリーンルームの塗装ブース内にて塗装を行っていきます。ルーフの塗装は片側どちらかの端方向から中央に向かって塗り始め、真ん中付近で反対側に回り込み、馴染ませながら端に向かって塗装を行なっていきます。塗装中、着衣の一部やエアーホースが塗装面に付かないよう、十分な注意が必要です。
塗装を終え、セッティングタイムを取ったのち、ブース内に温度を入れ塗膜を強制乾燥させます。
修理結果:
今回、ダイハツ コペンのお客様は幸いにも車両保険に加入していた為、すべての作業を保険扱いで対応させて頂き、さらに保険等級も据え置きで修理する事ができました。
納車時には修理箇所を入念にチェックして頂き、仕上がりに大変御満足頂く事ができました。この度は数ある板金塗装工場の中から当社に修理の御用命を頂きまして誠にありがとうございました。