損傷状況:
フロントフェンダーはアーチラインが完全に潰れ、全体に波及が及んでしまっている為、新品部品に交換していきます。またフロントドアもカドが潰れてしまっており、さらにサイドステップカバーも変形し、取り付け部が破損してしまっている為、新品部品に交換していきます。
修理内容:
修理にあたり、フロントバンパー、ヘッドライトを取り外したのち、今回交換となるフロントフェンダー、フロントドア、サイドステップカバーを車両から取り外していきます。さらに今回は色の違和感が出ないよう、フロントドアにもぼかし塗装を行い、完璧な修理を行っていく為、ドアの付属部品となるアウターハンドルやドアミラー、モール類も後程すべて取り外していきます。
新品のフロントフェンダーとフロントドアを仮合せし、立付け具合や各クリアランス、開閉具合の確認を慎重に行なっていきます。
外装の塗装を行う前に、まずは装着してしまうと塗れなくなってしまう、各パネルの裏面を専用ハンガーに固定し、塗装ブース内で先に塗装していきます。
本来フェンダーの裏面はボディ色と色味が異なっていたり、しっかりと塗り込みが行われていない為、実際に装着されていたフェンダーと同様に色味や染まり具合等を現車同様、忠実に再現し塗装を行っていきます。当社では隠れて見えなくなってしまう部分にもこだわりをもって作業していきます。
新品パネルの表面には、上塗り塗料の密着性やシール性を向上させる為、プライマーサフェーサーを塗装していきます。
プライマーサフェーサー塗装後はさらに塗装ブース内にて加熱乾燥を行い、完全硬化させます。
乾燥を終えた各パネル類を実際にボディに装着させていきます。装着後、表面に塗装したプライマーサフェーサーを研ぎ、塗装前の最終下地処理を施していきます。
上下圧送式の本格塗装ブースを使用したクリーンな空調、徹底した温度管理、スプレーマンの防塵服完全着用、万全なエアーブローとマスキングによるゴミ対策を施し、ベストな環境で実車同様の塗装肌を忠実に再現しながら、塗装作業を進めていきます。
ボディ側面の塗装肌が均一に綺麗に揃うよう、塗装の段階で本来の塗り肌に合わせる、高度な技術が要求されます。塗装後はブース内を70℃に温度設定し、40分間の加熱乾燥をしっかり行うことで塗膜の強度や耐久性が増し、新車と同等の仕上がりになります。
修理結果:
今回BMW523i (F10)のお客様は幸いにも車両保険に加入しており、さらに免責も無かったことから、自己負担額をお支払いする事が無く、すべて保険扱いで修理する事ができました。納車時には修理箇所を入念に確認して頂き、仕上がりに大変御満足頂き、喜んで頂く事ができました。この度は数ある板金塗装工場の中から当社に修理の御用命を頂きまして誠にありがとうございました。