損傷状況:
右のフロントフェンダーからフロントドア、リヤドア、リヤフェンダーにかけていたずら傷(線傷)が付けられてしまっており、特にリヤドアは深い傷が付けられてしまっています。
また今回は、以前に当て逃げをされてへこまされてしまった右フロントドアのへこみも同時に修理させて頂く事になりました。写真では判り難いですが、ドアは全体的に波及が及んでしまっており、板金暦のあるパネルであった為、お客様と打ち合わせの結果、新品部品に交換する事になりました。
修理内容:
傷の修理に入る前に、まずは細部にわたり下地処理や塗装の塗り込みがしっかり行えるよう、ドアに装着されている開閉ハンドル、ドアミラー、ドアモールやフロントバンパー、ヘッドライト、サイドステップカバー、リヤバンパー、テールランプなど脱着可能な部品はすべて取り外していきます。
フロントドアは新品部品と交換の為に車両から取り外していきます。
新品のドアを仮装着し、立付けの調整、開閉具合、各クリアランスの確認を行っていきます。
傷が完全に消えるまで塗膜を平滑に削っていきます。この段階でキズを完全に取り除かないと、納車後キズの痕跡が再発する恐れがあるので、見落としが無いよう慎重に作業していく必要があります。
表面の塗装をする前に、まずは新品ドアの内側を先に塗装していきます。
上塗り塗料の密着性やシール性を向上させる為、塗装ブース内にて新品のドアの表面にプライマーサフェーサーを塗装していきます。
傷を平滑に研磨した部分にシール性に優れた2液性のプライマーサフェーサーを塗装後、加熱乾燥をおこない完全硬化させます。またフロントドアも加熱乾燥後、実際にボディに取り付けていきます。
塗布したプライマーサフェーサーの最終研ぎ作業を行ない、さらに損傷個所以外の再塗装面の不具合箇所も手直ししていきます。
入念な色合せを行ったのち、塗装ブース内にて塗装作業をおこなっていきます。ボディ側面の塗装肌が均一に綺麗に揃うよう、塗装の段階で本来の塗り肌に合わせる、高度な技術と細心の注意が要求されます。
ハリアーのクォーターガラスは再利用する事でガラスモールが浮いてしまう場合が多い為、今回は新品のガラスに交換していきます。
修理結果:
今回、トヨタ ハリアー ハイブリッドのオーナー様は幸いにも車両保険に加入していた為、負担金は車両保険免責金額の5万円とフロントドアの部品代と取替工賃の一部の5万円のみで、残りはすべて等級据え置き扱いの車両保険対応にて処理する事ができました。またお車納車時には、仕上がりの完成度にも大変御満足頂くことができました。この度は数あるボディショップの中から当社に修理の御用命を頂きまして誠にありがとうございました。