損傷状況:
両側のフロントバンパーからフロントフェンダー、フロントドア、スライドドア、リヤフェンダー、リヤバンパー…
さらにはボンネットやフロントガラス、フロントバンパー、リヤバンパーの中央付近にもいたずら傷が付けられてしまっています。
ルーフには今回のいたずら傷の犯行に使われたと思われる、骨組みだけになってしまった傘が放り投げてあったという事で、前側と後側に傷が付いてしまっています。
さらにフロントガラス下部のカウルトップパネルにはタバコの押し付けられた焦げ跡と左右のドア開口部には、ドアとの隙間から傘の骨が差し込まれてあったとの事で、パワースライドドアのセンサーが付いたウェザーストリップと呼ばれるラバーが切れてしまっており、センターピラーには傷も付いてしまっています。
修理内容:
修理にあたりまずはフロントバンパー、フロントグリル、ヘッドライト、ボンネット付属品、フロントフェンダー付属品、フロントドア付属品…
さらにはスライドドア付属品、リヤフェンダー付属品、リヤゲート付属品、リヤバンパー、テールランプ、クォーターガラス、リヤガラス、リヤゲートスポイラー…
ルーフにおいてはルーフサイドモール等、塗装の塗り込みの妨げになる部品はすべて取り外していきます。
傷が完全に消えるまで塗膜を平滑に削っていきます。この段階で完全にキズを取り除かないと、後々キズの痕跡が再発しますので、見落としが無いよう慎重に作業していく必要があります。
ルーフも同様に傷が完全に消えるまで塗膜を平滑に削っていきます。
平滑に研磨した部分にシール性に優れた2液性のサフェーサーを塗装します。
サフェーサー塗装後は加熱乾燥をおこない、完全に硬化させます。
フロントバンパーとリヤバンパーも付属部品を分解したのち、ボディ同様損傷部分の塗膜を平滑に研いで、きずを削り落していきます。
密着性を高める為専用プライマーを塗布後、サフェーサーを塗装し充分な加熱乾燥を行います。
プライマーサフェーサー硬化後、水研ぎ作業を行います。この研ぎ作業の善し悪しが塗装後の仕上がりを左右しますので、慎重に行っていく必要があります。さらに損傷個所以外の塗装面も塗料の密着性を高める為、細部にわたり足付け作業と呼ばれる研磨を行います。
表面の塗装をする前に、ドアを開けたセンターピラー部の塗装を先に行なっていきます。
入念な色合せを行ったのち、塗装ブース内にて塗装作業をおこなっていきます。ボディ側面の塗装肌が均一に綺麗に揃うよう、塗装の段階で本来の塗り肌に合わせる、高度な技術と細心の注意が要求されます。
バンパーももちろんブース内にて塗装を行なっていきます。塗装後はブース内を70℃に温度設定し、40分間の加熱乾燥をしっかり行うことで塗膜の強度や耐久性が増し、新車と同等の仕上がりになります。
アルファードのフィックスガラス(フロント三角ガラス)は再利用する事でガラスモールが浮いてしまう場合が多い為、今回は左右とも新品のガラスに交換していきます。
フロントガラスにも傘の骨組で付いたと思われる細かい傷が付いていた為、新品の純正フロントガラスに交換していきます。
今回はボディコーティング施工済のお車であった為、板金塗装作業完了後、G'ZOXボディコーティングを施工させて頂きました。もちろん当社ではボディコーティング施工後もコーティング皮膜がしかっり定着するよう、ブース内で強制加熱乾燥を行っています。
修理結果:
今回、トヨタ アルファードのお客様は幸いにも車両保険に加入していた為、再施工したガラス系のボディコーティング代も含めてすべて保険扱いで修理ができ、さらに保険等級も据え置きで修理する事ができました。
納車時には修理箇所を入念にチェックして頂き、仕上がりに大変御満足頂く事ができました。この度は数ある板金塗装工場の中から当社に修理の御用命を頂きまして誠にありがとうございました。