損傷状況:
写真ではわかり難いですが、リヤフェンダーには擦り傷とへこみができてしまっており、リヤバンパーには擦り傷が付いてしまっています。部品交換を要する大きな損傷が無かったのが、不幸中の幸いです。
修理内容:
修理にあたり、テールランプや損傷したリヤバンパーを取り外していきます。また色の違和感が出ないよう、リヤドアにもぼかし塗装を行っていく為、ドアの付属部品となるアウターハンドルやモール類を取り外していきます。
損傷したリヤフェンダーの板金を丁寧に行い、限界まで鉄板を元の状態に叩き出し、復元させていきます。
叩き出しを終えた鉄板表面にパテを塗布し加熱乾燥後、さらに平滑に面を整えていきます。
塗料の密着性、防錆性、シール性に優れた高硬度のスタンドックス製、2液混合型サフェーサーを塗布し、充分な加熱乾燥後、アールやアーチラインの形状を確認しながら、最終研ぎ作業を行っていきます。
バンパー素材のポリプロピレン材は塗料の密着性が悪い為、密着性を高める専用プライマーを塗布後、サフェーサーを塗装し、充分な加熱乾燥を行った後、最終水研ぎ作業を行っていきます。
プジョー特有の塗装肌と光沢を忠実に再現させる為、エアー圧や塗料の吐出量、スプレーガンの運行速度、ボディとスプレーガンの距離を調整しながら、ゴミやほこりを完全に遮断するクリーンルームの塗装ブース内にて塗装を行っていきます。レッド系の色は特に隠蔽力(着色力)が無い為、下色を塗装したのちに本来のベース色コート、クリヤーコートといった工程をとらないとならない為、手間と時間が他色に比べて掛かります。
バンパーももちろん、塗装ブース内で塗装していきます。塗装作業が完了した後はブース内を70度に温度設定し加熱乾燥をしっかり行うことで、塗膜の強度が増し、新車のような光沢が永年に渡り持続されます。
修理結果:
今回、プジョー 407 SWのお客様は幸いにも車両保険に加入しており、免責金額の自己負担も無かった事から、修理費用はすべて保険扱いで修理する事ができました。お車引き渡し時には修理箇所を入念に確認して頂き、仕上がりに大変御満足頂き、喜んで頂く事ができました。この度は数ある板金塗装工場の中から当社に修理の御用命を頂きまして誠にありがとうございました。