損傷状況:
写真では少し判りずらいですが、右フロントフェンダーは深く長く線状にへこんでおり、衝撃の影響で前部が捩れてしまっています。またライトも同様の深い傷が付いてしまっており、フロントバンパーも変形し、切れて捩れてしまっています。フェンダー、ライト、フロントバンパー共に交換が望ましく、中古部品を探しましたがあいにく在庫が無い為、お客様と打ち合わせの結果、新品部品を使用しての作業内容で、修理をさせて頂く事になりました。
修理内容:
修理にあたり、今回交換するフロントバンパー、ヘッドライト、フロントフェンダーを取り外していきます。さらにフロントドアにぼかし塗装を行っていく為、フロントドアの付属部品となるドアミラーや開閉ハンドル、モール類を取り外していきます。
部品運搬中の損傷や製造過程での不具合が無いかを確認してから、実際に新品のフェンダーパネルを現車に仮合せし、立付け具合や、各クリアランスの確認、調整を行っていきます。
新品のフロントバンパーも、部品運搬中の損傷や製造過程での不具合が無いかをしっかりと確認していきます。
表面の塗装をする前に、装着すると塗装できなくなってしまうパネル裏面を、塗装ブース内で先に塗装していきます。
さらに新品パネルの表面には、上塗り塗料の密着性やシール性を向上させる為、プライマーサフェーサーを塗装していきます。
フロントフェンダーを実際にボディに取り付け、塗布したサフェーサーの最終研ぎ作業を行なっていきます。さらにぼかし塗装パネルのフロントドア旧塗膜面も密着性向上の為、足付け作業と呼ばれる研磨を行なっていきます。その後塗装ブース内に車を入れ、マスキング作業を行なっていきます。
上下圧送式の本格塗装ブースを使用したクリーンな空調、徹底した温度管理、スプレーマンの防塵服完全着用、万全なエアーブローとマスキングによるゴミ対策を施し、ベストな環境で実車同様の塗装肌を忠実に再現しながら、塗装作業を行っていきます。
バンパーももちろん、塵やホコリを遮断する塗装ブース内で塗装を行っていきます。塗装作業が完了した後はブース内を70度に温度設定し、加熱乾燥をしっかり行うことで、塗膜の強度が増し、新車のような光沢が永年に渡り持続されます。
修理結果:
今回、メルセデス ベンツ A180のお客様はあいにく車両保険に加入しておらず、全額自費修理となってしまいましたが、お車引き渡し時には修理箇所を入念に確認して頂き、仕上がりに大変御満足頂き、喜んで頂く事ができました。この度は数ある板金塗装工場の中から当社に修理の御用命を頂きまして誠にありがとうございました。