損傷状況:
フロントドアからリアドア、リアフェンダー、サイドステップカバー、リアバンパー、アルミホイールかけて損傷しています。なかでも、フロントドアとリアドアは損傷が激しい為、ドア2枚は交換し、リアフェンダーは板金にて対応させて頂くことになりました。フロントドアとリアドアの損傷でセンターピラーに損傷が及んでいないかが、心配なところです。
修理内容:
フロントドアとリアドアは新品部品に交換していく為、損傷したドアを車両から取り外していきます。さらにフロントフェンダーには今回ぼかし塗装を行っていく為、フロントバンパーやヘッドライト、フェンダーの装飾品をすべて取り外していきます。
さらにリヤ廻りもリアフェンダーの板金にあたり、リアバンパーやテールランプを取り外していきます。
リヤドアを取り外すと、やはりセンターピラーのリヤドアヒンジ部に衝撃の影響が及んでおり、損傷しておりました。
新品ドアに製造過程での不具合や部品運搬中の損傷が無いかを確認してから、実際に新品ドアを現車に仮付けし、立付けの調整、開閉具合、密閉テスト、各クリアランスの確認を行っていきます。
仮合せした新品のドアを元に、損傷したリアフェンダーとサイドステップの板金を丁寧に行い、限界まで鉄板を元の状態に叩き出し、復元させていきます。
均し板金作業では取り除けない、鉄板表面の極わずかな凹凸をなくす為、パテを塗布し加熱乾燥後、平滑に研いでさらに面を成形していきます。
板金修正後、薄くパテを塗布し加熱乾燥後、平滑に研いでさらに面を成形していきます。
パテの研磨後、シール性・防錆性・密着性に大変優れた高品質で高硬度の2液性サフェーサーを塗装し、充分な加熱乾燥を行います。
ドアを装着してしまうと塗装ができなくなってしまうドアの開口部廻りを表面の塗装の前に先に塗装していきます。
同様に新品ドアの内側も、装着してしまうと塗装ができなくなってしまう為、先に塗装していきます。
新品のドアの表面には、上塗り塗料の密着性やシール性を向上させる為、ライマーサフェーサーを塗装していきます。
新品ドアの表裏面に施した塗料の加熱乾燥後、実際にドアをボディに取り付けていきます。装着後、表面に塗装したプライマーサフェーサーを研ぎ、最終下地処理を施したのち、いよいよ塗装の為、塗装ブース内にお車を入れていきます。
上下圧送式の本格塗装ブースを使用したクリーンな空調、徹底した温度管理、スプレーマンの防塵服完全着用、万全なエアーブローとマスキングによるゴミ対策を施し、ベストな環境で実車同様の塗装肌を忠実に再現しながら、塗装作業を進めていきます。
ボディ側面の塗装肌が均一に綺麗に揃うよう、塗装の段階で本来の塗り肌に合わせる、高度な技術が要求されます。塗装後はブース内を70℃に温度設定し、40分間の加熱乾燥をしっかり行うことで塗膜の強度や耐久性が増し、新車と同等の仕上がりになります。
修理結果:
今回、オーナー様は、幸いにも車両保険に加入していた為、負担金をお支払いすること無く、修理費全額をすべて保険扱いで修理する事ができました。
納車時には修理箇所を入念に確認して頂き、仕上がりに大変御満足頂く事ができました。この度は数ある板金塗装工場の中から当社に修理の御用命を頂きまして誠にありがとうございました。