損傷状況:
リヤフェンダーは深い傷が付いて、傷上にへこみも生じています。またリヤバンパーは全体的にへこんで変形しており、さらにフェンスの金網に引っ掛ってしまった為、リヤバンパーの一部が裂けてしまっています。、本来であればリヤバンパーは交換レベルですが、部品代が大変高額であり、さらには自費扱いということで、今回は修理にて対応させて頂く事になりました。
修理内容:
作業にあたり、まずはリヤバンパー、テールランプ、サイドステップカバー、クォーターウィンドモール、ルーフサイドモール等、脱着が可能な部品をすべて取り外していきます。
車両から取り外したバンパーの付属部品をさらに分解し、バンパーカバーのみの状態にしていきます。
叩き出しによる板金を丁寧に行い、限界まで鉄板を元の状態に復元させていきます。
板金作業を終えた鉄板表面にパテを薄く塗布し加熱乾燥後、平滑に研いでさらに面を整えていきます。
バンパー裏面をホットガンで温めながら、へこんで変形した箇所を修正していきます。柔軟性のある素材なので、パテを入れずに済むよう、時間をかけ慎重に成形していきます。また裂けてしまった部分も専用の接着材を充填し、補強修理を行なっていきます。
防錆性、シール性、塗料の密着性に優れた高品質なプライマーサフェーサーを塗布したのち、さらに加熱乾燥を行い完全硬化させます。
リヤバンパーも密着性を高める為専用プライマーを塗布後、サフェーサーを塗装し充分な加熱乾燥を行います。
プライマーサフェーサー硬化後、水研ぎ作業を行います。この研ぎ作業の善し悪しが塗装後の仕上がりを左右しますので、慎重に行っていく必要があります。さらに損傷個所以外の塗装面も塗料の密着性を高める為、細部にわたり足付け作業と呼ばれる研磨を行います。
現車による正確な調色作業を行ったのち、最新鋭の塗装ブースでBMW特有の塗装肌を忠実に再現しながら、慎重に塗装作業を進めていきます。もちろん塗装後は70度40分の加熱乾燥をしっかり行うことで強度が増し、新車のような光沢が永年に渡り持続されます。
修理結果:
今回、BMW 650i (E63)の板金塗装に掛かった費用は部品代を含め総額で251,968円となりました。お客様はあいにく車両保険に加入されておらず、全て自己負担となってしまいましたが、納車時完成したお車を拝見し、仕上がりに大変御満足頂くことができました。さらに今回は当社が加盟している鈑金匠ネットのエネオスプリカ還元サービスを希望されましたので、12,500円分のエネオスプリカをプレゼントさせて頂きました。この度は数ある板金塗装工場の中から当社に修理の御用命を頂きまして誠にありがとうございました。